2009年11月4日号




 



須田勝之通信 その6
 















秋らしい陽気になりましたね。
観光にいい季節です、森林浴とかいいですよ。
木漏れ陽の中を歩く、出来れば疲れるくらいしっかり歩く、 自分の気持ちの中のいらないものが、すこしづつなくなっていくのがわかります。

熊野古道を、歩いていたとき、
最初は「あー疲れた」とか「もーいいよ」とか思って口にしようとしたけど、
いっしょに行った人が、相手にしてくれない人だったので、
我慢して黙って歩いていたら、急に足の裏の感覚が冴えてきて、 「足で踏んでいる地面の下は、どうなっているのだろう」そんな疑問が湧いてきました。
それまで見えていた木々の間から差し込んでくる光の美しさとか、 吹き抜ける風の心地よさとか、そんな、フツーの感じと、ちょっと 違う感覚でした。
「この石畳の下、樹の根っこはどなってるのかな」
そんな、樹の根っこの気持ちになってみたくなったのです。

高くそびえ立つ針葉樹を支える根は、高層建築を支える杭の役目をしている。
まっすぐ伸びる針葉樹の寿命は、倒れて枯れるまで、
肥沃な土壌ですくすく育った樹は幹も太く、背も高く、根は栄養分や水を求めて伸びることなく、
それなりにバランスのとれた成長をとげ、台風の時に自分の葉の受ける風の力で倒れます。
これに比べ岩盤の斜面に育った樹は、アスファルトに咲く花のよう に必死に根をはり。
根は岩盤の隙間を、水を求めて伸び続けます。
そして、強い風を受ける斜面で直立を保つ為に、岩盤にしがみつきます。 背丈はなかなか大きくなりません。
固い岩盤に打たれた杭は、強く幹を支え、過酷な環境は成長を遅らせ、何百年も長生きをするのです。

長生きしたかったら、食い過ぎはダメだね。

エーディーワールドの銘木のなかで一番のお年寄りは5万歳のカウリです。ジュラ紀(5万年前)の地層に埋もれていた、樹齢3000年のカウリの埋もれ木の根に近い幹の部分を板にしたものです。
和食の店のカウンターにぴったり、落ち着いて食事が出来ます。

 落ち着いた食事がしたくなったら、ここに行きましょう。
   祇園 大渡   ・   南青山 とし緒

 

須田 勝之
木製建材の営業25年。
木はカッコイイ、だから私は木を売ります。



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